最終回は横浜のストピでお披露目
10月からずっとみていたNHK「3か月でマスターするピアノ」の最終回をみた。
ここでは番組の総仕上げとして生徒役の石丸さんと寺田さんが、練習の成果を街角ピアノ、つまりストリートピアノで親しいかたがたを招いた披露される、という趣向だった。
ところで選ばれたピアノはグランドピアノ風の電子ピアノだった。
最近の電子ピアノはものすごく進化しているというから、音はすごくいいのだろうか?
私としてはアコースティックピアノではない、ということがちょっと残念だったんだけれど、電子ピアノでストリートピアノ、そして聴衆は石丸さんと寺田さんのほぼファミリーということが、お披露目演奏のハードルをぐっとさげた、と思う。
番組がはじまったころは、タイトルからして「3か月でマスターするピアノ」だったので、どんな結末になるのだろう?と疑心暗鬼だったのが、あ、こういう結末だったのかと妙に納得してしまった。
それでも石丸さんと寺田さんの緊張度には相当なものがあったと思う。
だってストピの会場にはいなくても、日本全国の視聴者が見ているし、「たった3か月でピアノが弾けるものか」と内心思っている人もいただろうしね。
弾きなおしても冷静だった石丸さん
トップバッターは石丸さんの「ジムノペディ」。
最初の和音をトチって、こちらも「あっ」と思った。
しかし石丸さんは冷静に「お待ちください」とかなんとか言って、みごとに弾きなおした。
表情は真剣そのもの。
そして冒頭部分が繰り返しになるところでは、やや余裕がでてきたのか、前方をみるような視線の流れもあった。
よし、よし。
そこまで行ければもう大丈夫!
母を讃える寺田さんの娘さんに感動
お次はショパンの「革命」を弾く寺田さん。
余談になるが、レースのブラウスがとてもお似合いだった。
仰々しいドレスでなくって本当に良かったと思うよ。
はっきり言って寺田さんにはもうちょっと難度が低くて、それほどパワーが必要でない曲のほうが良かったのでは?と思う。
でも視聴者の好みからいってショパンがいいんだろうね、きっと。
そしてまだ「革命」のほうがましだよね、「英雄ポロネーズ」と比べたら。
とにかく寺田さんの渾身の演奏中、寺田さんの娘さんがずっとピアノにあわせてうなづき、最後は満面の笑顔で母を讃えていた。
すばらしい親子!と感嘆せざるを得ない。
音楽はコミュニケーション
結局、この番組をみて思ったこと。
私はいつもこのブログで指がどうの、手がどうのとごちゃごちゃ書いているが、結局のところ、ピアノって(音楽と置き換えても良い)聞いてくれるひとがいてなんぼのもの、という気がしてきた。
本田先生も
と言っていたし。
私はひとに聞かせたい、という願望がほとんどなく、ひとりで弾いてひとりで喜んでいるんだけど、それってだめなのかなぁ。
でも寺田さんが最後にこう言っていた。
「ピアノをマスターするということは、ピアノを通じて自分と向き合い、音楽の深みを知り、人生の楽しみ方を習得すること」
それでええの?