小さな街では救急病院の選択肢が少ない
またまた、庭の石段で滑ってこけて救急車で運ばれた時のハナシの続き。
病院に運ばれる前、救急隊のお兄さんたちから「希望の受け入れ病院はありますか?」と聞かれたことを書くのを忘れていた。
私はとっさにおとなりの神戸市にあるK病院の名をあげた。
私自身はそこに入院したことはないが、両親が何回もお世話になり、甥や姪が生まれたなじみ深い病院だからだ。
するとお兄さんは困ったように、「一応、芦屋市の救急やからね。芦屋市の病院でないとちょっと・・・」
え、そうなん? でもそしたら選択肢はほとんどないに等しいでしょ?
だいたい芦屋市は人口10万にも満たない小さな街で、芦屋に住んでいても学びと仕事は両隣の神戸市か西宮市、あるいは大阪市というひとが大半を占めるのではないか。
救急病院のことまでは考えていなかった。
とすると、市民病院か、芦屋浜のほうにある病院、そして恐れ多くもマリア様の名を冠したM病院の3つしかない。
そして揃いも揃って、Googleによる口コミ評価は腰が引けるほど低いのだ。
病院の口コミに戦々恐々
私は食べログをはじめとする食べ物屋さんに対する口コミ評価はそれほど気にならない。食べ物ってひとによって好みは千差万別だからねぇ。
あるひとにとっては美味しいものが、べつのひとにとっては辛すぎるとか、味が濃すぎるとか、いろいろと評価が分かれる可能性がある。
しかし病院というか、クリニックについてはねぇ。あるひとにとっては名医で、あるひとにとってはやぶ医者というのがあるのか?あまりなさそうな気がする。
そして患者のほうも求めるサービスのハードルが高いのか、あまりいい点がついている病院は見たことがない。4点台の病院などお目にかかったことがない。
口コミ最悪のM病院に受け入れが決まる
私の選択肢のうち、芦屋浜のほうにある病院は、今後通院する段階になったら遠くて不便なので、私はまず市民病院に受け入れ可かどうか聞いてもらった。
ところがこの病院では、受診は可能でも満床のため、入院はできないとのこと。
やむなくというか、マリア様がおいでおいでをしたのか、M病院に受け入れてもらうことになった。
このM病院の存在は、私は前から知っていたが、ずっとどこかの修道会が経営しているのかと思い込んでいた。
ところが今まで搔き集めたネット情報によると、キリスト教や修道院との関係性がさっぱりみつからない。
それでええの? マリア様の名前って、勝手につこてええの?
ナントカ権侵害にはあたらへんの?
そしてもうひとつの謎は口コミの点数がひどく悪いということだ。
なんと恐怖の2.8 いったら何をされるんやろ?
2つの「アヴェ・マリア」ご紹介
猜疑心いっぱいのまま、病院に運ばれたが、そこは芦屋の山の手にそびえたつレンガづくりの美しい建物だった。
そして断っておくが、実はマリア様の名前自体、私はキライではないのだ。
なんといってもバッハの「平均律クラヴィーア曲集1」の「第1番プレリュードとフーガ ハ長調」の冒頭部分に、グノーが作曲した旋律をのせたのが、「アヴェ・マリア」だからねぇ。
それでは私の好きなヴァイオリンがメロディー、伴奏がピアノというかたちで、グノーの「アヴェ・マリア」をご紹介。
こんどは世紀の歌姫、マリア・カラスでご紹介。
こういうのを聞いていると、マリア様が本当に助けてくれそうな気がしてきたわ。