ピアノに対する固定観念を覆す番組
録画しておいたNHK「3か月でマスターするピアノ」をやっと視聴したのできょうはその感想を。
まずタイトル。
「3か月でマスターするピアノ」だが、数年前、つまりクラシックピアノのレッスンを再開した2020年以前の私だったら、「またキャッチーなタイトルをつけおって!」とプンプンしていたかもしれない。
それほどピアノというのは、長年の修行があってこそ、という思い込みが私のアタマに刷り込まれていたのである。
ところが現在では、私はこれは大いにありだと思っている。
つまりこの令和の時代、これまでの固定観念を覆すようなことが当たり前に起こっていると感じるからだ。
例えていえばまず大谷翔平サンである。
いまを去る数年前、張本勲氏がサンスポに出ていたのを父と一緒によく見ていた。
あの当時、張本氏は二刀流を目指す大谷サンのことを「野球をナメている」といわんばかりに酷評していたではないか。
その固定観念を覆すどころか、想像もできない偉業を大谷サンが大リーグで成し遂げたのはいうまでもない。
話をピアノに戻す。
音楽関係のブログを書くようになってから、ときおりピアノ関連の他の方たちのブログも読むようになった。
すると子どものときにピアノを習っていないのに、コンクールで入賞したり、はたまたコンサートまで開かれるかたがいらっしゃるのを知り、もうびっくり仰天である。
私なんか通算50年以上もピアノを弾いているけど、この程度なのだ。
才能がないというべきか、まわり道しすぎというべきか。
ピアノを弾く前のからだのポジション
で、このNHK「3か月でマスターするピアノ」では、ピアノのいろは、ABCから教えてくれるんだね。
私は課題曲のショパン「革命」も、サティの「ジムノペティ」も弾いてみたいと思ったことはないが、基礎にはおおいに興味がある。
ピアノを弾く前のからだのポジションは大変参考になった。つまり、
- 椅子には半分より前に座る。
- 腕とひじの角度は120度。
- 鍵盤と手の甲は平行であること。
指くぐりってしなくていいの?
ここまで納得しながら、ふと気づいたことがある。
本田先生が音階を指導する際、指くぐりというのがないのだ。
例えば生徒役の寺田さんが左手でドレミファソラシドを弾く場合、ドレミファソまでいって弾く指がなくなったら、手のポジションを替えてラシドを3・2・1で弾いたりしている。
本田先生もたしか「手を替えて」とか言ってたよなぁ。
最近の指導ってこうなの?
軽音楽でのアルペジオの弾き方でこういうのはありで私もよくやるが、いまや正統派のクラシックでも指くぐりは不要なのか?
そしたらレガートに弾きたいときはどうするの?
ペダルを使うからいいってこと?
これはあしたのレッスンでクラシックピアノの先生に聞いてみよう!と思ったら、先生からラインがはいった。
やむをえない事態でレッスンがキャンセルになったのだ。
残念!
脱力を習うには幽霊になりきる
きょうの放映でいちばん参考になったのは、脱力。
先生も生徒役のおふたりも、そろって肩、腕、手首、指をぶらぶらさせて、「うらめしや~~」とやるのだ。
幽霊って力がはいらないから。
そうそう、これがいちばん脱力を会得するにはいい方法かもしれない。