夢でささやくピアノ

ジャズピアノとクラシックピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

ピアノコンクール会場は周辺が賑やかなところがいい

神戸芸術センター

来年もまた神戸芸術センターなのか

電子で送られてきたエリーゼ音楽祭全国大会のプログラムを何気なくめくっていたら、早くも来年の予選会場と日程が掲載されていた。

私が今年エントリーした神戸会場はというと・・・

えーまた、ここなん?

そう、来年も今年と同じ新神戸駅近くの「神戸芸術センター」であった。

はっきりいって、私はこの会場が好きではない。

理由の第一は、ピアノがあまり響かない「ザウター」というメーカーのものであること。

それからそれ以上に、人気の少ない、寂れた新神戸駅周辺だからだ。

だいたい神戸の人間は新神戸なんか行かない。

ちょっといいすぎたとしても、神戸市東部や阪神間に住む住民が東京に行くには、在来線に乗って新大阪、そこから新幹線に乗るほうが便利だし、確か安いはず。

私も新神戸駅から新幹線に乗り降りしたのは過去1,2回しかない。

それがピティナステップと今年のエリーゼ神戸予選のために、繁華街の三ノ宮からわざわざ地下鉄に乗り継いで神戸芸術センターまできたのだ。

まさに、ピアノのことがなかったら、こんなとこ何でくるねん、である。

砂上の楼閣だった新神戸オリエンタルシティ

バブル期の1988年、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いのあったダイエーが、新神戸駅周辺に巨大な商業施設を開業した。

37階建ての巨大な建築物で、ホテル、劇場、ショッピングセンターなどを含んだ「新神戸オリエンタルシティ」である。

ところができあがったビルをみてオーナーの中内功氏自身、大きすぎて不安がよぎったらしい。

これは先日放映されていたNHK映像の世紀~二人のカリスマ経営者」で言っていたことである。

つまり、その建物は人口150万しかない神戸市には大きすぎ、また神戸の中心地(三ノ宮)からは離れていたからである。

不安はみごとに的中し、しかし予期しなかった阪神淡路大震災の影響もあって、ダイエーはビルを譲渡せざるを得なくなった。

廃墟寸前といわれているショッピングセンター

現在の「新神戸オリエンタルシティ」は名前を変えてホテルは営業しているらしい。

しかし劇場は閉鎖されているし、ショッピングセンターなどはテナントの半数以上が埋まっていない。

YouTubeでは「廃墟寸前」とか言われているようだが、私も先日ここを通ったとき、あまりに人気がなさすぎて、ちょっと怖いほどだった。

下はひっそりとしたショッピングセンター「コトノハコ神戸」。

ピティナステップやピアノコンクールが行われる神戸芸術センターは、この廃墟と化したコトノハコ神戸の斜め前にある。

そして神戸芸術センターもきれいといっちゃ、きれいだが、テナントは主に医療関係で文化・芸術の香りはしない。

カフェもないし、レストランもない。

自動販売機すらない。

なぜだかわからないが・・・

遠路はるばる新幹線に乗って新神戸までコンクールのためにやってきたかたは、「神戸って何もないところなのねぇ」と思うだろうね。

日程優先で弾くのは全国どこでもいいはず

考えてみればピアノコンクールで遠方から神戸に来られるかたはたぶん、日程のせいで神戸を選ばれるのだろう。

現代人はみな忙しいし、自分の住んでいる地域で行われる予選では日程があわず、参加がむずかしいこともある。

そういう場合、神戸会場で空きがあり、日程さえあえば、パッと新幹線に乗って新神戸に行き、ピアノをバリバリ弾き、割れる拍手を一身に浴び、パッと新幹線で帰宅する。

しゃれたカフェやレストランがなくても、文化芸術の香りがしなくても効率はいい。

なるほどねぇ~

そういう使い方ができるんだ。

なら、私だって何も文句をいいながら神戸会場に行かなくても、広島や福岡でもいいわけである。

理論的には。

将来はちょっと考えてみようっと。