期待していなかったピアノ発表会DVD
昨日、クラシックピアノのレッスンに行ったら、笑顔の先生から「はい、これ」と1枚のDVDを渡された。
それは9月に行われた発表会のDVDだった。
そうか、そういうものがあるのか!
写真を申し込まなくてよかった!
てっきりお代がいるものと思った私は、「おいくらですか?」といいながらゴソゴソ財布を探そうとしたが、先生は「発表会の参加費に含まれているからいいんです」と言う。
参加費っていくらだっけ? たしか13000円?
この前の前に習った先生のところでも発表会にでたが、DVDなんてもらえなかった。
それに比べると、今の先生のところの発表会のほうがずっと気合がはいっている気がする。
きっとこういうものは、ところによってさまざまなんだろうけど。
去年と同じものを着ていたらすぐバレてしまう
記念になるものがいただけて嬉しかったのだが、反面、困ったなぁ、と思った。
というのは来年の発表会も、今年と同じワンピースを着ようと思っていたので、DVDが配布されると「あ、あのひと、去年と同じもの着てる!」とバレバレだからだ。
だいたいにおいて、ピアノの発表会に出られる女性は、ドレス選びも楽しみのひとつなようだ。
しかし私にはほとんど苦痛でしかない。
こんな1年に1回か2回しか着ないようなものに2,3万円も払いたくないし、かといってレンタルもそんなにお安くない。
そういうからには、ユニフォームなるものを決めていつもそれを着て平然としていたらいいのだ。
なのにそうする勇気も今のところ、ない。
根性のないやっちゃなぁ。
DVDでわかった自分の格好悪い所作
DVDをみて驚いたのは、自分の演奏よりも、歩き方、座り方というか、所作であった。
たとえば私は暗譜が不安だったので、ミッキーマウスのバインダーにはさんだコピー譜を携えながら、ひょこひょこと登場している。
顔は照れ隠しなのだろう、なんとなくニヤニヤしている。
そして椅子に座ってから・・・
この椅子のタイプは何というのだろう。
このホールでしか見たことがない。
たいていは背もたれのあるトムソン椅子か、背もたれなしのベンチ椅子なのだが、この椅子は背もたれはなく、椅子に座ったまま、横にあるレバーを動かしながら高さ調整をするのだ。
こういう機械ものが大の苦手な私は、椅子が希望どおりの高さになってくれず、何回もやり直して焦った。
DVDの運命はいつまで?
このDVDは先生が1枚ずつ焼いてくださったそうで、参加者全員に渡すために相当時間もかかったらしい。
「来年はどうしようかしら? YouTubeにしたほうが安いらしいのよ」
と先生は言う。
もちろん先生には話していないが、私はYouTubeにアカウントを持ち、自分の演奏動画をアップしていて、それは無料のはずである。
でも、もし先生が自分の生徒の発表会用にYouTubeにアップすれば、それは法人扱いか何かになり、いくらか費用は発生するのだろうか?
ヘンなことも言えないので、私は「そうですか~」と感心するのみ。
「それにね、DVDとかCDとか将来どうなるかわからないでしょ。
銀座に山野楽器店って大きなところがあるんだけど、そこではもうCDは売らないことにしたんだって!」
山野楽器店は私でも知っているが、CDがネット配信に押されて、そういう運命になっているとは知らなかった!
そうか。
最近はもう、音楽を自分のものにする、のではなくサブスクで聞いて、解約すればそれで終わり、ということなのか?
本当に大事な音楽はいつも自分のものとして手元に置いておきたい私とは、異なる消費スタイルである。
そうすると最近のパソコンはディスクはみな外付けらしいから、そのうちDVDを読み込むこともできなくなるかもしれない。
そう言えば、夫ちゃんが東京でフルートを習っているとき、発表会のビデオテープをもらったことを思い出した。
あれ、どうしたのだろう?
ひょっとして壊れたビデオデッキと一緒に捨てた?
まったく世の中の流れが速すぎて、ついていくのは本当に大変だと実感するよ。