暑くない地下街を通ってクラシックピアノレッスン
きょうはクラシックピアノレッスンの日。
先週は楽器店全体のお休みだったので、ほぼ2週間ぶりということになる。
えーと、2週間前ってこれほど暑くなかったよね?
きょうの神戸の最高気温は34度。
ところでピアノレッスンのお教室は駅から地下街を通って約5分だから、ほとんど暑さと湿気からくる不快は感じるヒマはない。
その間、「あっ、もうセールはじまってる!」とか「あのケーキおいしそう!」とか、きょろきょろしているうちになんとなく私の気分も上向きになってくる。
となると、前の先生のところへ戻りたいという気持ちがだんだん薄れてくるのだ。
完璧主義者でいい先生だったのに・・・
ピアノはひとり1台で、しかもスタンウェイを弾かせてもらっていたのに・・・
立地条件だけでこんなに気持ちが動いていいのだろうか、私?
イギリス組曲6番ガヴォットはもういいって
きょうはまずバッハのイギリス組曲6番ガヴォットから。
あいかわらずタラタラタラタラ~のトリルが不安定なところを指摘されたが、2回弾いたところで、
「もうこれ、いいんじゃないですか?(肯定的なニュアンスで)
もうしばらくたってからまた弾いてみたら、もっとうまく弾けてることもあるし・・・」
おお、これは合格と理解していいのかな?
体験のときに、「次の曲に移るタイミングは生徒さんが決めます」と聞いていたので、先生から(肯定的なニュアンスで)「もういいんじゃないですか」ということばが聞かれるとは思ってもみなかった。
そう、それは前の先生の口からは1年間、聞かれなかった表現である。
やっぱり嬉しいもんだね。
私はいそいそと先生に次週、みてもらう予定にしているシンフォニア14番の楽譜をめくりだした。
シンフォニア14番の色分け楽譜を言い訳する
案の定、先生は右手と左手を色分けにした楽譜をみて、度肝を抜かれたみたいだった。
kuromitsu-kinakochan.hatenablog.com
そこで私は先を制して、
「本当はソプラノ、アルト、バスと各声部の練習からはじめないといけないってわかっているんです。
でも私にはまず、どっちの手で弾くかで脳味噌がいっぱいになってしまって。
弾く手が決まってから各声部のメロディーを味わいたいと思っています」
すると先生は「なるほど」と頷いたので、調子に乗った私は、
「シンフォニアでまだ着手していない曲が5曲あるんです。
だからやっぱりそれをやってしまってから、平均律を1-2曲はやりたいんです」
と言ってしまった。
先生はさらに頷く。
そこでまた舌が止まらなくなった私は、
「やはりインヴェンション➡シンフォニア➡平均律という順番でやるべきですよね?
最近はあまり難易度にとらわれないかたもいるみたいですけど・・・」
バッハと数学の密接な関係がわからない
先生の答えは、
「バッハはやはり順を追って学ぶべき。
でないと先へ進んでも、結局わけがわからなくなって、また後戻りしなければならないことがある」
というものであった。
そこで私は、
「あ、数学みたいですよね。
二次方程式もわからないのに、微分積分がわかるはずはない、みたいな」
すると先生はニッコリして、
「そうです、そうです」
でもどうして私は、自分の高校時代の数学の経験を思い出したのだろう?
確かに中2の二次方程式のころから落ちこぼれ、高校での微分積分は皆目わからないまま卒業したこの私が?
しかし今私は、数学を避けていたあの頃を悔いている。
よくバッハと数学には密接な関係がある、と言われる。
いわくその数学的な構造とか、パターンとか。
しかし数学から逃げて生きてきた私にはその意味がぼんやりとしかわからない。
あぁ、残念だ。
せめてはインヴェンション➡シンフォニア➡平均律、と順を追って地道な努力を続けるのみである。