きょうはバッハのシンフォニアを重点的に練習するつもりだった。
ところが、「吉田拓郎さんが今年いっぱいですべての活動を中止する」というニュースを読んで、急遽、吉田拓郎まつりになってしまった。
吉田拓郎さんといえば、私たちの世代にとっては、フォーク界の旗手である。
私が中学生のときにシングル盤がでた、「結婚しようよ」はとてつもないメガヒットであったと思う。
今、思うとこの曲はとても新鮮だった。当時、長髪の男性は異端、反体制のひとだった。
松任谷由美さんの「いちご白書」にもあるように、就職が決まったら男性は長髪を切る、ものだったのである。
それを、吉田拓郎さんが、
「僕の髪が肩まで伸びて、きみといっしょになったら~(中略) 結婚しようよ~」
と歌ったのだから、保守的な大人たちは眉をひそめたことだろう。
いやぁ 今の人にはわからないでしょうね。なにしろ皇族の元お姫様の夫がポニーテールのご時世である。
「昭和」とはかくも遠き時代になったものだ。
ところで、拓郎さんの曲は、よく「拓郎節」と言われるらしいが、これはペンタトニックスケール(ド・レ・ミ・ソ・ラの5音で形成されるスケール)を多用することからきているらしい。
ところで、私はスケールにはまったく詳しくない。いつもジャズの理論書を読みかけては、このスケールの章で挫折してしまう。リディアン、とかドリアンとか名前が似ていてややこしいせいもある。
でもきょうは「吉田拓郎まつり」だから拓郎さんの曲をピアノでぽろぽろ弾いてみた。
ホントだ! 「結婚しようよ」にはファもシもでてこない。「たどりついたらいつも雨降り」もそうだ。「旅の宿」「夏休み」「やさしい悪魔」にはシはでてくるが、ファがでてこない。不思議だ!
どうして音数が少ないのに、いい曲ができるのだろう? 私にはわからないことだらけである。今からでも遅くはない。勉強すっか!?