現在練習中は「スター・アイズ」という名曲
きょうはジャズピアノレッスンの忘備録。
どうもジャズピアノに関する記事は、他に比べてあまり読まれていないようなので、後回しになりがち。
これはクラシックピアノに比べて、ジャズピアノをやる人が少ないというより、私にはジャズピアノファンが好みそうな濃い~~記事が書けないので、ジャズピアノ学習者にそっぽを向かれているのだと思う。
そしてだいたいのクラシックピアノ学習者はジャズに興味を示さない。
これは残念だ!
しかし私にはどっちも捨てがたい魅力があって、どちらか片方にだけしなさい、と誰かに言われたら本当に困るだろう。
さて現在練習中の曲の1曲に「スター・アイズ」(Star Eyes)がある。
これはじつに多くのかたがレコーディングしているので、誰のが一番有名なのか実はよく知らない。
ボーカルも多いが、だいたい管楽器が多いようだ。
そして全く関係ないが、名古屋には「スター・アイズ」という名のジャズのライヴハウスもあるようだ(いったことはないが、おそらくスタンダード曲名からきているのだろう)。
私がジャズの曲を練習するとき、まずできるだけたくさんのアーティストのものを聞く。
そしてそのなかから、真似できそうな(学習教材になりそうな?)ヴァージョンを選んで、まずその雰囲気で弾けるように努力するのが常だ。
お手本はピアノ=秋吉敏子、サックス=ナベサダさん
今回、選んだスター・アイズのお手本ヴァージョンはサックス=渡辺貞夫、ピアノ=秋吉敏子、ドラム=ジョージ川口の演奏である。
これを先生に言うと、
「めちゃめちゃ古いやん!」
と驚かれた。
「いいんです。私、秋吉敏子さんが大好きだから」
「僕、秋吉さんに会ったことあるで。会ったというよりは・・・」
と、とっておきの昔話をしてくれた。
秋吉さんに会った若き日の先生
まだ先生がプロになって数年にしかならない30歳前の頃、先生が出演していたライヴハウスに秋吉さんがとつじょ現れた、というのだ。
秋吉さんの姿に、お客さんは狂喜し、「弾いて、弾いて!」というので、先生はピアノの席を秋吉さんに譲ったらしい。
「間近に演奏をみてどうでしたか?」
「いやーすごかった! 秋吉さんのおなかから胃や腸が飛び出るのかと思うくらい、迫力があった!」(それ、どんなんやねん!)
「とにかくそれで僕は、もっともっとがんばらなあかんおもて、アメリカへ行ったんや」
そうでしたか~
秋吉敏子さんはバド・パウエルに似すぎ
ただ先生が言うには秋吉さんにも欠点?(難点?)がひとつだけあってバド・パウエルに似すぎている、ということらしい(もちろん容姿ではなくて、ピアノのスタイルが)
「ちょっとあれ、似すぎやわ。あっこまで似てるゆうのも悩むと思うで」
え、そう!そこまでオリジナリティーを追求せなあかんものなの?
私なら有名ピアニストにスタイルが似ているなどと言われようものなら、それこそ舞い上がって天にも昇る心地だろうが。
ふーん、天才には天才の悩みがあるものらしい。
それではバド・パウエルの「スター・アイズ」で締めくくることにしよう。