チェンバロレッスンにむけて
今月末、先生のお声がけで、先生の生徒の希望者がチェンバロのある楽器店にまで出向き、チェンバロの専門家からのレッスンを受ける「チェンバロレッスン」が予定されている。
チェンバロの先生はピアノの先生ほど多くはないはずだが、ネットをみる限り、チェンバロの体験レッスンとか、「チェンバロを弾いてみよう!」というノリの企画は、結構あるみたいだ。
バロックって、ひょっとしてはやりなのかも?
それはどうかわからないが、先日のクラシックピアノレッスンでは、
「チェンバロのお約束事とされているアーティキュレーションで弾いて見ましょう!」
ということになった。
アーティキュレーション、というと難しく聞こえるかもしれないが、要するに「切ったり、つなげたり、のことです」
という先生の説明。
これで、ちょっとはわかりやすくなった。
私にもできるのかな?
チェンバロのアーティキュレーションの基本
先生自身も、チェンバロ奏者として活躍されているかたからレッスンを受けたそうで、チェンバロのアーティキュレーションをざくっとではあるが、以下のように教えていただいた。
- オクターブ離れているところは必ず切る
- 3度以上離れている場合は、切ることが多い
- 3度以上離れていても、同じ和音に属するときはつなげる
- 4つ以上の音をつなげることは、非常にまれである
以上だが、その例外も多いとのこと。
楽譜にアーティキュレーションを書いてみたが
このお約束事にしたがってフランス組曲2番アルマンドの左手部分に、がんばって記号を入れてみたが、大変なことになった。
以下はその部分例。
わかりにくいだろうが、赤のスラーみたいな線は「つなげる」、青のV字は「切る」のつもり。
そしてレ・♭シと3度以上離れているにもかかわらずつなげるところがあるが、これは2つの音が同じ和音の構成音だから、だそうである。
ややこしいなぁ~
これは左手だけのハナシなのに、右手にもこの法則をあてはめないといけないとすると、もう私のアタマは脳ミソが爆発しそうである。
おまけに右手は2声なのだよ・・・
シフとグールドの演奏比べ
確かにチェンバロは魅力的な楽器ではあるが、私はなにもバロック音楽の専門家になりたいのではないから、そんなに完全に弾けなくてもよいのではないか?
どうせバッハもピアノで弾くのだし、それにあのシフ大先生だって、そんなに切ったり、つないだりしてないはずだよね?
「シフはとにかくレガートに弾いていますね、ペダルも踏んでいるかもしれませんね」
と先生。
つまりシフの弾き方も「唯一絶対」ではなく、バッハの弾き方としての、ある例と考えたほうがいいのかもしれない。
下はそのシフの、レガートにつながった美しーい演奏。
対して、というか、「切る」ところがシフに比べて多いグールドの演奏。
私の耳には、タララッタ、と聞こえるところがかなりある。
そりゃ、どっちも巨匠だし、どっちもいいと思うよ。
でも、なんでも物まねからはいる学習者としては、どっちをお手本にしたらいいのだろう?
そもそも巨匠をお手本にしようとする考え方が、間違っているのかもしれないけど。