私がピアノを習いはじめた幼稚園時代、楽譜が読めなくて先生に迷惑をかけたことは前に記事にした。
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いっしょにレッスンを受けていた姉がこの時、妹の名誉挽回が必要と思ったのか、私をかばう発言をしたのである。
「先生、妹は楽譜は読めませんが、テレビの主題歌が弾けるんです!」
覚えている限り、先生は「ほほう」といった感じで、「じゃあ、何か弾いてごらん」
になったと思う。この時、何を弾いたのかは覚えていない。
後年の私の耳コピレパートリーは、「エイトマン」「宇宙少年ソラン」「スーパージェッター」と続くのだが、調べてみると、これらのアニメの放映はどれも1965年からぐらいで、私はもう小学校にあがっている。
してみると、「鉄腕アトム」の実写版が有力?
「鉄腕アトム」の実写版はアニメ版に先がけて1959年から放映されたらしいのでそうかもしれない。
当時、一般の家庭では録音する機能をもった機械をもっていなかった。いや、よその家ではあったかもしれないが、うちの家が録音できるオープンリールのテープレコーダーを買ったのはもう少しあとである。
したがって、当時幼稚園児の私は、番組の放映時にメロディーを耳でとらえ、その再現をピアノで試みる
↓
うまくいかないときは次の放映を待つ
↓
あらたに聞いて、ああそうかと思い、わからなかったところを弾きなおす
といった作業を地味にやっていたのである。なんと、あの頃は根気があったのだろう!
きっと音感も今とは比べ物にならないほどよかったのだろう。
さて、耳コピを先生に披露した後、先生が何をおっしゃったのか、は覚えていない。褒められたのなら覚えているだろうから、たいして褒められはしなかったのだろう。けれども、楽譜が読めない劣等感を持ち続けていた折、一矢を報いた気になったからこんなことがあったことだけは、このトシになっても覚えているのかもしれない。
きっかけを作ってくれたお姉ちゃん、ありがとうね!