シンフォニア10番がボツになったいきさつ
この記事もゴールデンウィーク前のクラシックピアノレッスンを思い出しながら書いているのだが・・・
まずそのレッスンでは、事前に先生に相談したとおり、前の先生のレッスンの続きとしてシンフォニア10番を見ていただくことになっていた。
このシンフォニア10番にも、譜読みには相当苦労したように思う。「忘れる」ことの天才である私は今や、どんなフレーズで始まるのだったのかも覚えていない。
とにかくその日はどうにかこうにか、ミスタッチが2-3で収まるくらいに練習したシンフォニア10番を先生の前で弾いた。
弾き終わると、先生は
「譜読みが速いだけ、残念なこともあるわね(ああ、先生は私が必死で譜読みに励んだことをご存じないのだ)
音符の長さがあまり揃っていないわねぇ(ここでうなだれる私)」
そして、若干、唐突に
「ゆめこさん、あなたフランス組曲はもうおやりになったのかしら?」
「いえ、自分で好き勝手に1,2曲弾いたことはありますが、レッスンで先生に見ていただいたことはありません」
「あら、そうなの? だったらこんなガチガチの対位法(シンフォニアのこと?)はちょっと置いておいて、フランス組曲をやりましょうよ!
フランス組曲ならいろいろな舞曲が学べるの。音の長さを揃えるいい練習になるわ!」
というわけで、それまで私がアタマのなかに描いていた、シンフォニアが終わったら平均律という、いわばバッハ学習のための進路コースが崩れ、気持ちとしては「特急」から「各駅停車」に乗り換えることになったのだ。
自主練でフランス組曲5番が一丁あがりに
ここでまた記憶が逆戻りするが、クラシックはおろか、ジャズにもポップスにもレッスンに行かなくなった30代から30年間、私はピアノをどれくらい弾いていたのかなぁ。
記録する習性がないのでよくわからないが、たぶん週末に1時間ぐらいだったと思う。その1時間内で弾いていた曲目のなかに、フランス組曲の5番があったのだ!
だって私にしては珍しく、楽譜の5番の最初のところに2013年2月と鉛筆で書いた跡がある。
たぶん、これは自分なりに練習して「一丁あがりぃ!」と思ったのだろう。
今思えば空恐ろしい自己満足である。
絶対ちゃんとできてへんワ!
音の長さなんか、みないいかげんやわ! そんなん気ィつけたことないもん!!
やっぱり気になるフランス組曲の難易度
ところでシンフォニアをお休みして、フランス組曲にとりかかりましょう、と先生から提案されたとき、私はなぜかレベルダウンを提案されたようで、少々がっかりしたのだが、この感覚はどこからくるのだろう?
たぶん楽譜の見た目が、フランス組曲のほうがシンフォニアにくらべて音符がギッシリつまっていないせいかもしれない。
また、調べてみると下記の「さいりえ」先生も、「フランス組曲は、技術的にはインヴェンションとシンフォニアのあいだぐらいの曲が多い」とおっしゃっている。
しかし、まさに私の先生が言ったように、さまざまな舞曲を習うことによって、リズム感、アーティキュレーションの違い、軽やかな音色の出し方が学べるという利点がありそうだ。
バロックダンスにはおおいに興味があり
今の私には、「アルマンド」や「クーラント」「サラバンド」と言われても、残念ながら「サラバンド」がゆっくりの曲というイメージしかない。
でもそれぞれが、どんなテンポでどんなステップで、どんな貴婦人や殿方が踊りをたしなんでおられたのかなと想像するのは楽しい。
だから一度、こういう衣装でダンスを踊ってみたいなぁ。
ロングドレスを着てピアノのステージにあがりたいとはさっぱり思わないが、なぜかバロックダンスでは経験してみたいと思うのだ。