夢でささやくピアノ

クラシックピアノとジャズピアノの両立を目指す、ねむいゆめこの迷走記録

ワールドカップで思うドイツ国歌とハイドン弦楽四重奏曲

ワールドカップ、日本vsドイツはまさかの展開

きのうのFIFAワールドカップ、日本vsドイツの試合。

にわかサッカーファンの私は、あらゆる用事を済ませてから、キックオフ直前にテレビの前に陣取った。紅白歌合戦も数年前から見ていないので、こんなことは一年に一回、あるかないかである。

そして画面に写る、ドイツの選手。「ワーーー、みんなでっかい!」。そして大写しになるドイツの監督。「なんか、テレビドラマの24のジャック・バウアーみたい!」。

仏様のように柔和なお顔の森保監督とエライい違いだ。フリック監督は眼光鋭く、もしミスをして、あんな眼で睨まれたら、どんな気持ちになるだろう?すごすごと家へ帰るしかない。

そんなこんなで、おまけに日本が押されっぱなしの前半の試合ぶりを見ていると、いたたまれなくて「もう、寝ようかな~」とも思った。が、しかし「せっかくやから」とテレビの前に座り直しからの後半。それからの日本の快進撃、奇跡はみなさんご存じのとおりである。

「ドイツの歌」ともいわれるドイツ国

さて、私とドイツという国、地域にはそれほどのご縁もないのだが、文句なしに素晴らしい、と思うのがある。それは「ドイツの歌」ともいわれるドイツ国歌である。

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ドイツ国歌の元歌はハイドンにあり

ドイツ国歌のメロディーは、あのハイドン弦楽四重奏曲「皇帝」第2楽章の主題に用いられているものである。いかにもドイツの曲らしく、構成がかっちりしているが、厳めしさはなく、気品のある美しさで満ちている。

聴くたびに「あー、いい曲だなぁ。こんなにいい曲で、しかも作曲者がハイドンだなんてうらやましいなぁ。」と思う。だからドイツ国歌は、私のお気に入り国歌では第2位なのである(第1位はもちろん、あの国の国歌だ)。

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神戸市灘区曽和町にあった「神戸ドイツ学院」

そういえば、私とドイツはまったく縁がなかったわけではない。なぜなら、子どものときに住んでいたマンションは「神戸ドイツ学院」の真向いだったからだ。

神戸ドイツ学院は今では神戸の六甲アイランドでインターナショナルスクールとしてドイツ人以外の子どもも受け入れているようだ。

しかし私が知っている当時のドイツ学院ではドイツ人の子どもしかいず、みな横長の茶色の皮のランドセルを背負っていて、阪急六甲あたりのお菓子屋さんでも、「おばちゃん、これなんぼなん?」と達者な関西弁を使いこなし、元気に走り回っていた。あの子供たちは今、日本にいるのか、ドイツにいるのか?きのうの試合も見ただろうか?

特に思い出すのは年に1回、夜中まで学院の構内でパーティーが行われていたことである。近所の人からは、「ビール祭り」と聞いていたが、詳しいことはわからなかった。

ただ、今なら騒音問題になりそうな賑わいが当時は許されていたことと、子どもの私は窓から学院の様子をみて、「楽しそうやな~」と思っていたのだ。そんなこんなは学院のホームページには残念ながら書かれていない。

神戸ドイツ学院の跡地は、現在、音楽ホール&ギャラリーの「里夢」になっている。時代を超えて楽しい場所であってほしい。

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