左手4でないといけない理由がわからない
先日のクラシックピアノレッスンでのこと。
私は以前から気になっていたことを、先生に聞いてみた。
バーナムでの左手のアルペジオの指使いは、ドが5の指、ミが4の指と指定されているが、これがどうにも私には弾きにくい。
いや、バーナムだけでなく、ハノンでも5の指から3度離れているとき、指使いの指定は4になっているはずである。
しかしどうして4でないといけないのだろう?
どうして3ではだめなんだろうか?
答えはうすうす感づいている。
つまり5と4のあいだが自由に拡がるように、3度ぐらいの間隔ぐらいなら、訓練のため4の指を使うようにしたほうがよい、という考え方である。
しかしそんなところでわざわざ苦労するより、3の指のほうが楽だったらそれでもいいんじゃないか?
属七のアルペジオで4は必須だが
先生の答えというか、考え方は拍子抜けするほど簡単だった。
「あ、3のほうがラクですか?
それじゃ3でいいですよ~」
その代わり、といってはなんだが、ハノンで出てくる属七の和音のアルペジオでは、5の次は4で弾かないといけない、と言う。
3で弾いていたのでは、あとで指が足らなくなるからね。
人生いろいろなら指の長さもいろいろ
先生が言うには、ひとの指の長さは本当にびっくりするくらい、まちまちなそうだ。
そして私の指をみて、
「ねむいさんの指は変わってますね。
薬指が中指と変わらないぐらい長いもの」
これは先生に言われてはじめて気がついた。
改めてしげしげと自分の指をみると、一番長いのはもちろん中指だが、次の薬指との差はわずか5ミリぐらいしかない。
反して人差し指は薬指より2センチあまりも短い。
そうだ、この短い人差し指のせいでオクターブのなかに音が入った場合、弾きにくくて困っているのだ。
そして先生の指はというと、中指の次に長いのは人差し指なのだ。
私の人差し指よりもひょっとしたら3センチぐらい長いのではないか。
いいな。
うらやましいな。
手の大きなひともうらやましいが、指の長いひとはもっとうらやましい。
違う指使いがあってもよいのでは
また、先生の生徒さんのなかには小指が特に短いかたもいて、先生は
「あんまり気にしないほうがいいですよ」
と言っているそうだ。
これだけ指の長さに個人差があるのだったら、楽譜に印刷されている指使いは多数派のための指使いにすぎない、と考えていいのではないか。
今は多様性を重んじる時代なのだから、指使いもひとつではない、と考えたくなる。
もう子どもでなないのだから(当たり前だ!)、楽譜に書いてあることを鵜呑みにせず、自分のアタマで考えて、自分にとって最良の指使いを採用したいと思うこの頃なのだ。